
銘柄はどうやって選ぶ?
今回は、そのような悩みを投資初心者・中級者向けにそれぞれ解説していきます。
先に結論から伝えると、
投資初心者におすすめの銘柄は次の3つです。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
- SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
投資中級者にオススメの銘柄は次の3つ。
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
つみたてNISAの銘柄の選び方
つみたてNISAで選べる銘柄は200本以上あります。

そんな人のために、銘柄の選び方のコツを教えます。
選び方は以下の通り。
- 1インデックス型を選ぶ
- 2:信託報酬が安い
- 3:総資産総額が大きい(30億以上)
- 4-1:投資先が世界に分散されている(初心者)
- 4-2:投資先が米国に集中している(中級者)
詳しくひとつずつ解説していきます。
1:インデックス型を選ぶ
投資信託の投資方法は2種類あります。
- インデックス型
- アクティブ型
インデックス型はS&P500や日経平均などの指数と同じ値動きを目指すものです。
アクティブ型はファンドマネージャーと呼ばれるプロがインデックス型よりも高い成績を目指すものです。
インデックス型の方がアクティブ型よりも運用成績が良いというデータ結果があります。
さらに手数料もインデックス型の方が安いので「インデックス型」を選びましょう。
インデックス型 | アクティブ型 | |
---|---|---|
運用方針 | 指数に連動した動き | プロが運用する |
手数料 | 安い | 高い |
2:信託報酬が安い
つみたてNISAは信託報酬という手数料がかかります。
信託報酬とは運用会社に支払う手数料のことです。
銘柄の保持中はずっと支払い続けます。
長期的に運用する場合、運用成績に大きく関わってくるので注意しましょう。
どのくらい変化するのか計算しました。
信託報酬が0.1%と0.5%でどのくらい変化するかを確認
その結果は次の通り
- 信託報酬が0.1%違うと20年後に13万円の差
- 信託報酬が0.5%違うと20年後に74万円の差

信託報酬が0.5%違うだけで、20年後には74万円も差が生まれます。
できるだけ信託報酬が安いものを選びましょう!
3:総資産総額が大きい(30億以上)
純資産総額はファンドの規模を表します。
わかりやすく言うと「投資家からの人気度」のようなイメージです。
総資産総額が大きいと、次のメリットがあります。
- 今後、手数料が安くなりやすい
- 途中で運用中止になりにくい
つまり安定した運用が見込めます。
逆に額が小さいと、投資信託の運用が途中で終了する可能性があります(途中償還)
そのため純資産総額が小さすぎないもの銘柄を選びましょう。
目安は30億円以上が望ましいと言われています。
下のチャートはeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の運用実績です。
※2022年1月7日地点
緑色が総資産額の推移を表しており右肩上がりに増えています。
4-1:投資先が世界に分散されている(初心者)
- 投資を始めたことがない人
- リスクをなるべく取りたくない人
- 投資について自分で調べたくない人
投資初心者やリスクをできるだけ取りたくない人は、全世界に分散投資する銘柄をオススメします。
理由は全世界の国に分散して投資することで値下がりリスクを軽減できるからです。
たとえば1つの国に集中投資すると、その国の経済状況などに依存してマイナスになる可能性が大きくなります。
そこで投資先の地域を分散することで、1つの国に依存しない安定した運用ができるようになります。
4-2:投資先が米国に集中している(中級者)
- 投資の経験がある人
- 自分のリスク許容度を理解できている人
- 投資について自分で調べて判断できる人
投資中級者は、米国株に集中投資する銘柄をおすすめします。
米国はGoogle、Apple、Facebook、Amazon、Microsoftなどの「GAFAM」やテスラ・マクドナルド・コカコーラなど世界的に有名な大企業が集中しています。
全世界に投資する場合、足を引っ張る国があるとリターンが小さくなります。
対して米国に集中投資すれば米国が成長する分、リターンが大きくなります。
米国の今後の成長を信じて大きいリターンを求めたいなら米国集中の銘柄を選びましょう。
下のチャートは、米国集中型の銘柄と全世界分散型の銘柄の過去の推移です。
どちらも右肩上がりでリターンは増えていますが、米国集中型の方がよりリターンが大きいです。
投資初心者におすすめの銘柄
投資初心者におすすめの銘柄は次の3つです。
全世界に分散投資する銘柄で、どれを選んでも失敗の可能性が小さいです。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
- SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は全世界に分散投資する投資信託の中で最も手数料が安い商品です。
投資初心者に最もおすすめできます!
投資対象 | 外国株式(先進国) |
---|---|
対象銘柄数 | 約3000銘柄 |
運用方法 | インデックス |
純資産総額 | 4079.18億円 |
信託報酬 | 0.1144% |
設定日 | 2018.10.31 |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド
「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」は、小型株を含めたほぼ100%の銘柄に分散投資できます。
「楽天」とついていますが、楽天証券だけでなく、SBI証券やマネックス証券などでも購入できます。
投資対象 | 外国株式(先進国) |
---|---|
対象銘柄数 | 約9000銘柄 |
運用方法 | インデックス |
純資産総額 | 1521.71億円 |
信託報酬 | 0.212% |
設定日 | 2017.09.29 |
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
2022年1月31日から新規設定される「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」も注目すべき商品です。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドよりも信託報酬が安く注目されている商品です。
投資対象 | 外国株式(先進国) |
---|---|
対象銘柄数 | 約9000銘柄 |
運用方法 | インデックス |
純資産総額 | ー |
信託報酬 | 0.1438% |
設定日 | 2022.01.31 |
投資初心者はこの3つの中から選ぶのがおすすめ
投資初心者はこの3つの中から選べばOKです。
迷う場合は運用のコストが低い「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」をおすすめします。
(2022/01/10時点) |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド | SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド |
---|---|---|---|
対象銘柄数 | 約3000銘柄 | 約9000銘柄 | 約9000銘柄 |
総資産総額 | 4,079億円 | 1,521億円 | ー |
信託報酬 | 0.1144% | 0.212% | 0.1438% |
投資中級者におすすめの銘柄
投資中級者にオススメの銘柄は次の3つです。
米国全体に集中投資する銘柄でどの商品でもおすすめできます。
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
S&P500とは、米国の代表的な約500銘柄に連動した指数のことです。
この指数に連動した投資信託が「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」です。
この商品は信託報酬が0.0968%と破格の安さなので人気の高い商品です。
総資産総額も右肩上がりに増えているので、今後の信託報酬の引き下げも期待できます。
投資対象 | 外国株式(先進国) |
---|---|
対象銘柄数 | 約500銘柄 |
運用方法 | インデックス |
純資産総額 | 9636.18億円 |
信託報酬 | 0.0968% |
設定日 | 2018.07.03 |
楽天・全米株式インデックス・ファンド
「楽天・全米株式インデックス・ファンド」は、小型株も含めた米国全体(約3900銘柄)に投資できます。
他の2つの信託報酬に比べるとやや高く感じますが、十分に安い価格帯です。
小型株も含めた投資信託を選ぶたい場合はこの銘柄を選びましょう。
投資対象 | 外国株式(先進国) |
---|---|
対象銘柄数 | 約3900銘柄 |
運用方法 | インデックス |
純資産総額 | 4733.81億円 |
信託報酬 | 0.162% |
設定日 | 2017.09.29 |
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
徹底的に低コストで運用したい場合は「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」がオススメです。
信託報酬が3つの中で最も安い商品です。
この銘柄は楽天証券では購入できないので注意してください。
マネックス証券やauカブコム証券では購入可能です。
投資対象 | 外国株式(先進国) |
---|---|
対象銘柄数 | 約500銘柄 |
運用方法 | インデックス |
純資産総額 | 4635.53億円 |
信託報酬 | 0.0938% |
設定日 | 2019.09.26 |
投資中級者はこの3つの中から選ぶのがおすすめ
この3つの銘柄はほとんど同じと思ってOKです。
運用成績もほぼ差がありません。
なので自分自身の好みで決めましょう。
迷う場合は、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」をオススメします。
(2022/01/10時点) |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド |
---|---|---|---|
対象銘柄数 | 約500銘柄 | 約3900銘柄 | 約500銘柄 |
総資産総額 | 9,636億円 | 4,733億円 | 4,635億円 |
信託報酬 | 0.0968% | 0.162% | 0.0938% |
よくある質問とおすすめの本
つみたてNISAの銘柄は何本買えばいい?
商品によります。
似た値動きをしている銘柄を複数購入するのは意味がありません。
値動きが異なる銘柄を購入するのが分散投資として意味があります。
たとえば「先進国株式+新興国株式」などです。
ただ投資初心者は、全世界株式のインデックス商品を1本買うだけでOKです。
全世界株式の商品だけですでに投資先などが分散されているからです。
どのくらいの期間運用すればいいの?
人によります。
つみたてNISAの商品はいつでも売却可能です。
もしつみたてNISAの非課税メリットを最大限に活かしたいなら20年間運用するべきです。
おすすめの金融機関は?
つみたてNISAの場合は、楽天証券かSBI証券がオススメです。
詳しくは「こちら」をご覧ください。
iDeCoとNISAの違いは?
最大の違いは、iDeCoは60歳まで引き出せない点です。
他の違いは「こちら」をご覧ください。
つみたてNISAを始めるのにおすすめの本
どっちがオススメ?
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【徹底解説】NISAとiDeCoどっちがおすすめ?どんな人に向いてる?
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おすすめの金融機関
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つみたてNISAのおすすめ証券会社は?【〇〇がオススメ!】
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まとめ
今回はつみたてNISAのオススメ銘柄を紹介しました。
投資とか経済とかよくわからず勉強する時間もない人は、全世界株式を選んだ方が無難でしょう。
逆に投資や経済のことを理解して米国の経済が成長し続けると確信を持てるなら、米国株式がおすすめです。